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【症例】難しい色調再現が必要な差し歯の交換
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2022/08/01 症例
治療内容 | ジルコニアセラミックとコンポジットレジンによる修復 |
---|---|
期間 | 1ヶ月 |
治療回数 | 4回 |
費用 |
ジルコニアセラミック 121,000円(税込) コンポジットレジン 保険適用 |
治療前の状態・主訴
患者様の主訴は、20年ほど前に入れた被せ物の見た目が気になるので相談したいとのことでした。
右上の前歯は他の歯より白く、長さも揃っていないのがわかります。前歯が見えると人工物が入っているのが一目瞭然でした。
左の前歯も先端が欠けており、同時に修復することにしました。
治療詳細
まず右側の被せ物を交換していくにあたって、新しく入れる被せ物の種類を決めていく必要がありました。
選択肢としては①硬質(コンポジット)レジン前装冠(保険適用)、②e-max(保険適用外88,000円)、③ジルコニアセラミック(保険適用外121,000円)の3種類があります。
1.硬質(コンポジット)レジン前装冠
前歯に用いられる被せ物で、保険適用のため安価で作製できます。
表面(見える部分)はレジンを貼り付けているので見た目は白いのですが、裏は金属のフレームが用いられているため噛み合わせに対しては十分な強度があります。
しかし、レジンは決められた色の中からしか選べず、さらに時間が経つと吸着して変色してしまうというデメリットがあります。
2.e-max
保険適用外の材質である二ケイ酸リチウムを主成分とする、ガラスセラミックでできています。メタルフリーなので金属アレルギーの心配がありません。
透明感に優れ適度な強度があるので、審美領域だけではなく奥歯にも使用することができます。しかし、過度の食いしばりや噛み合わせの強い方は破折のリスクがあります。
3.ジルコニアセラミック
人工ダイヤモンドと呼ばれるジルコニアのフレームにセラミックを焼き付けて作製されるもので、ジルコニアの強度とセラミックの審美性を合わせ持ちます。
経年劣化しにくく、メタルフリーであるというメリットがあります。
デメリットとしては、保険適用外のため高価になります。
今回は周りの歯に色を合わせたいということと、噛み合わせが強く強度が必要だったのでジルコニアセラミックを選択させていただきました。
被せ物の種類が決まれば、もともと入っていた被せ物を外し、整えた後に仮歯を入れていきます。
それと同時に左側の歯の欠けた部分をコンポジットレジンで修復していきます。
土台の形態を整えた歯茎が安定したら型取りをし、同時に色調合わせのための写真を撮影していきます。
馬車道アイランドタワー歯科では色調合わせの写真は、提携の歯科技工所(デンタルビジョン)の歯科技工士が直接確認し撮影します。
治療後の様子
周りの歯との色合わせが難しいケースなので、左の歯のコンポジットレジンの色は完全に自然な色調にすることは困難でした。
一方、右のジルコニアセラミックは自然な色調に仕上がり、患者様に満足していただけたかと思います。
主な副作用・リスク
・予後を完全に保証するものではありません。
・ジルコニアセラミックは保険適用外です。
・噛み合わせが強い方や食いしばりのある方は、破損防止のためナイトガードを使用していただくことがあります。
<色調が気になる差し歯は交換することが可能な場合があります>
今回のケースのような独特な色調を再現するには、保険適用の材質では難しいと思われます。ちょうど仮歯の色が保険で作製される被せ物の色に近いと言っていいでしょう。
私達の歯にはグラデーションや縞模様のような目には見えない色の変化があります。この微細な色の変化は歯科技工士が直接確認することで再現され、患者様に満足いく被せ物を提供できると考えています。
また、ジルコニアセラミックは色が変化しにくいだけではなく、強度があり汚れが付着しにくいため、長期的に変化なく使用できることも患者様のメリットになります。
馬車道アイランドタワー歯科では、提携の歯科技工所と連携してより精度の高い審美治療を提供し、一人ひとりに適した治療を心掛けております。
お口の中で気になることがあれば、お気軽にご相談下さい。
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